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[一覧] - □(質問)絞りと分解能? - ysd 09/23-08:35 No.3730
  └■Re: (質問)絞りと分解能? - YAMA 09/24-21:21 No.3735
    └□Re: (質問)絞りと分解能? - ysd 09/24-23:06 No.3737

[3730] (質問)絞りと分解能?
投稿日: 2005/09/23(Fri) 08:35
投稿者ysd

ysd です。

ひょっとして以前に話題になっているかもしれませんが・・・
絞りと分解能の話です。質問です。

一般的に望遠鏡などの場合、口径が大きいほど分解能が高まります。
理論的には口径で分解能が決定されるはずです。
(間違っていたら指摘してください)

で、ここで言う分解能とは、確か、望遠鏡で近接した2つの星をどこまで
2つと見分けられるかという数値で、その2つの星が離れている角度で表します。
(通常その単位は ” (秒)です)

で、本題は、上をふまえると、レンズ(特に望遠)においてはレンズの口径
が大きいほど解像度が上がるのでしょうか?
で、もし絞りを絞るとそのぶん解像度は減るのでしょうか?

収差とか明るさとか被写界深度とかありますが、それらを無視すると
上の解像度の話はあっているのでしょうか?

どなたか詳しい人、ご存じの人、教えてください。


[3735] Re: (質問)絞りと分解能?
投稿日: 2005/09/24(Sat) 21:21
投稿者YAMA

Re: (質問)絞りと分解能?

『日本実業出版 図解レンズがわかる本pp.102より』

[YAMAさんの作品一覧]

ysdさんこんばんは。
詳しくはないのですが、手持ちの本にいろいろ情報が載っていたので調べられた範囲でお伝えいたしますm(__)m。

結論から言うと、Fナンバーが大きくなればなるほど、つまり絞れば絞るほど分解能は下がります。

というのは物の本によれば、光学的に光を集められる最小円(エアリーディスク)の径がFナンバーに比例するからというのが理由です。

e = 1.22λF または e = 0.61 λ/NA

しかしながら、球面レンズを前提とした場合、レンズの持つ収差は口径が大きくなるほど大きくなってしまいます(焦点距離を固定した場合、口径が大きいと曲面の傾斜?がどんどんきつくなっていきます)ので、その範囲内でということになります。

というわけで絞るとどんどんエアリーディスク半径が大きくなっていく、かつ収差が減ってくるので、その曲線がクロスする点が実際の解像限界となります。

ちなみにイメージ的には、レンズを入出力フィルタと考えると、入力側(物体側)と出力側(像側)の性能に区別できます。

図のように入力側の限界、出力側の限界ともに光束の角度できまります。出力側の光束の角度はFナンバーと強い相関関係にあるので結像の分解能はF値に依存することはすぐにわかると思います。入力側の限界は、近いものほど口径の大きさに影響を受けやすく、同じ距離の場合でもやはり口径が大きいほどθが大きくなるので分解能があがります。<無限円では口径を相当大きくしないと違いは微々たる物かも…。その代わり出力側の性能はF値で決まるのでF値の小ささと収差の少なさは重要です。

といった感じでいかがでしょうか?

参考文献
永田信一、図解レンズがわかる本、日本実業出版、2002
小倉敏布、写真レンズの基礎と発展、朝日ソノラマ、1995

追伸:
間違いがあるかもしれません^^;。


[3737] Re: (質問)絞りと分解能?
投稿日: 2005/09/24(Sat) 23:06
投稿者ysd

YAMAさん、非常に詳しくありがとうございます。

私の知識ではついて行けない部分もありましたけど、一応理解しました。
なるほど。やはりそうだったのですね。
(あと絞り環による回折も問題になってきますね・・)

レンズの性能が非常によく、フォーカスがばっちり来ているという
理想の状況では、開放Fが解像度高い という感じなのですね。

いや、望遠鏡の世界ではいわゆる主鏡の口径が気にされており、これが
もろに解像度というか分解能に効いてきます。
しかしカメラの世界ではFによる解像度の変化はあまり気にされていない。
不思議に思ったわけです。

たぶん、カメラレンズの場合、Fによる解像度の変化よりもフィルムの
分解能がずっと悪いと言うことだったのでしょうね。


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