(2006年12月19日新品購入)
インプレッション&レビュー
購入小話
そのうち買おうとは思っていたものの、すでに「SIGMA APO 70-200mm F2.8 EX HSM」を利用しており、近接描画以外に特に不満がなかったため買い控えていた一本。レンズのラインナップもほぼ一回りし、まとまったお金も手元にあったため、一年間のねぎらいをこめて思い切って購入。ヨドバシでちょっと値段を相談したら快く?応じてくれたスペシャルなお話はまた別の機会に…^^;。<翌日、フィッシュアイ買いに行ってあげました。
所感
第一印象は流石はニコンの誇る大口径ズームレンズといったところ。所詮はズームレンズだろうなぁとタカをくくっていたのですが、そのクリアな画質は秀逸です。色乗りも抜群で、VR24-120やDX12-24と同様、しっかり色を乗せてくるタイプです。解像感を含めても単焦点レンズに準ずる実力で、200mm側では1988年発売のAiAF300mmF2.8SNEWと同程度といったところでしょうか。70mm側はさらにそれより一段上の印象で、とてもズームレンズの描画とは思えず、最短撮影距離1.4mで間に合うならかなり使える印象です。一般に、200mm側の性能が問われがちですが、実際の運用では、広角側で撮影する場合は望遠側で被写体を切り取る場合より被写体の倍率も低く、密集した木の葉などのディテールが重要となる場合が多いので、むしろ好ましいと捉える見方もアリでしょう。各撮影域でボケも素直で、その絵作りにマッチしていることも特徴として付け加えておきます。
一方、鏡胴全体の作りこみも良くできていて、高級レンズのあるべき姿を感じさせます。特にユーザーインターフェイスに関わる部分は良く考えられており、抑えられた鏡胴の直径はホールディング性能抜群です。フォーカスストップボタンの配置もよいでしょう。実用面ではレンズ先端がラバーコーティングされていたり、マウント周囲に防塵防滴性能アップのためにゴムスカートがされていたりと気が配られています。
気になる手ぶれ補正機能は流し撮りやネイチャーの分野ではしっかりと撮影者の撮影意図をサポートしてくれます。
強いて言えば、ミラーアップ後、露光直前にレンズをセンタリングするため、再度ミラーが上がったときに若干ファインダー像がずれていることがあるぐらいでしょうか。通常の利用ではそれほど気になりませんが、D2Hsの8コマ秒の連射中に、カメラを振り回しながら被写体を追っていると気になる場面も出てくるかと思います。また、こういった場面ではそもそもカメラを振り回している最中に、補正が効く振動範囲と効かない振動範囲(または流し撮りモードと通常モード)をいったりきたりするので、ファインダー像の端が磁石にくっつくような移動の仕方が見られました。
長所
・単焦点レンズに迫るクリアな画質。
・使える70mm。70mmでの画質は群を抜いてよいとおもいます。
・ホールディング性能抜群の細身の鏡胴設計。
・流し撮り、ネイチャーフォトの分野で大活躍な手ぶれ補正機能。
・素直で美しいボケ。
・すばやいAFとその操作性。特にAFのヒップアップが評価できます。テレコンをつけてもスピードは十分。
・取り外し可能な三脚座。固定力もバッチリ。
・最短撮影距離1.4mでも十分な性能。開放F5.6で十分なら70-180ズームマイクロの方が良いですけど。
短所
・でかすぎる化粧箱^^;。
・中途半端なキャリングケース^^;。
・手ぶれ補正中の連射でファインダーが…^^;。
・手ぶれ補正中の細かいフレーミングでファインダーが…^^;。
・三脚座がコンパクトすぎて家に忘れることも…^^;。
・フォーカスリングが無限遠、退散撮影距離より外側に回り始めたときにギコギコ音が鳴る不具合に遭遇しました。実用上問題はなかったのですが、せっかくなのでSCに入院させて保証内修理をしてもらいました。
まとめ
その単焦点レンズに迫るクリアな画質は、所詮はズームレンズ、とタカをくくっていた私にとってショックを与えました。流石に50万円越えの超高級最新単焦点レンズに比べれば画質の差はあるものの、色乗りもよく、その実力は一昔前のサンニッパと同等。その上で抜群の操作性と超音波モータによるすばやく軽快なAF、薄暗い場所や悪天候でも安定した力を発揮する手ぶれ補正が搭載されているのですから、もはや鬼に金棒といったところでしょう。
手ぶれ補正中の連射や細かいフレーミングに多少課題は残すものの、ゴムコーティングされた鏡胴先端や、取り外し可能なコンパクトな三脚座など写真撮影を第一に考えた独創的な装備も見られ、開発者の真面目な取り組みが評価できるレンズです。
それだけに、でかすぎる化粧箱や中途半端なキャリングケースは是非見直してもらいたいところです。
巷では、35mm判フルサイズで利用したときの周辺光量の低下を耳にしますが、APS-Cサイズでは問題が認められないため、ひとまず撮影を楽しんでいこうと思います。
サービスセンター入院履歴
超音波モータ鳴き修理
処置内容
・AF作動不具合のためAF駆動部の部品を交換いたしました。
・指定の為VR銘板を交換しました。
・光学系のゴミのため光学系部を清掃いたしました。
・他項目について各部精度・作動点検をいたしましたが、現在のところ特に不具合は認められませんでした。
交換部品
・1B060-867 SWM部組
・1K087-469 VR銘板
(2007年02月28日入院、2007年03月08日退院)